襟を正す時間
私の数少ない読書経験の中に、襟を正して読む本があります。
1999年に発行された“21世紀に生きる君たちへ”です。著書は司馬遼太郎氏。
小学生の教科書のために書いた初のエッセイです。
後に司馬氏は「一編の小説を書くより苦労した」と語っています。
美しく、簡潔で明解な文章の中に、未来を担う若人への力強いメッセージと切なる思いが込められ、
覚悟して著されたことと感じ入ります。若人ではない私でさえ、
読むたびにこれからの未来に希望を持ち、励まされます。
こんな本を多くの子供たちが学んでいると知り、「たのもしさ」を覚えました。
司馬遼太郎さん、今の21世紀は貴方が描いていた21世紀ですか?
(イッコウ)