re-read
お彼岸目前、この酷暑を今一息乗り切ればと暢気に考えていた矢先、熱中症若しくはコロナ!?に罹りました。
幸い、危険な高熱でもなく、歩行も何とか可能、水分を摂り、何年ぶりの水枕の心地よさを発見しつつ、
与えられた安静のひととき、最小限の姿勢で何をしようかと棚に眠っていた文庫本を手にしました。
何十年も前に読んでいたんではないでしょうか。恥ずかしながら内容は全くの初めての夏目漱石氏の「行人」、
題名だけは記憶の隅に残る志賀直哉氏の短編集です。朧気な脳の状態でしたが「行人」の重いテーマながら、
綿密な描写、繊細な表現の日本語に圧倒されながら読みました。志賀直哉氏の「城の崎にて」は
中学の教科書に載っていましたが、今回はより深く読んだ気がしました。『読書の秋』の先取りでしたが、
“re-read”もよい経験です。
(イッコウ)